いじめ防止基本方針
2023/04/05
伊勢市立城田小学校いじめ防止基本方針
平成26年7月18日策定
平成27年5月一部改定
令和6年4月3日確認
1 いじめの定義といじめに対する本校の基本認識
【いじめの定義】
「いじめ」とは、児童等に対して、当該児童等が在籍する学校に在籍する児童等当該児童等との一定の人的関係にある他の児童等が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものを含む。)であって、当該行為の対象となった児童等が心身の苦痛を感じているものをいう。いじめ防止対策推進法】
【基本理念】
いじめは、いじめを受けた児童の教育を受ける権利を著しく侵害し、その心身の健全な成長及び人格の形成に重大な影響を与えるのみならず、その生命又は身体に重大な危険を生じさせる恐れがあります。したがって、本校では、すべての児童がいじめを行わず、及び他の児童に対して行われるいじめを認識しながらこれを放置することがないように、いじめが心身に及ぼす影響とその他のいじめの問題に関する児童の理解を深めることを旨として、いじめの防止のための対策を行います。
【いじめの禁止】
児童は、いじめを行ってはならない。
【学校及び職員の責務】
いじめが行われず、すべての児童が安心して学習その他の活動に取り組むことができるように、保護者や関係者との連携を図りながら、学校全体でいじめの防止と早期発見に取り組むとともに、いじめが疑われる場合は、適切かつ迅速にこれに対処し、さらにその再発防止に努めます。
上記の考え方のもと、本校では全ての職員が「いじめは、どの学校・どの学級でも起こりうるものであり、いじめ問題に全く無関係ですむ児童はいない。」という基本認識にたち、全校の児童が「いじめのない明るく楽しい学校生活」を送ることができるように、「いじめ防止基本方針」を策定しました。
いじめ防止のための基本姿勢として、以下の5つのポイントをあげます。
@いじめを許さない、見過ごさない雰囲気づくりに努める。
A児童一人ひとりの自己有用感を高め、自尊感情を育む教育活動を推進する。
Bいじめの早期発見のために、様々な手段を講じる。
Cいじめの早期解決のために、当該児童の安全を保証するとともに、学校内だけでなく各種団体や専門家と協力をして、解決にあたる。
D学校と家庭が協力して、事後指導にあたる。
2 いじめの未然防止のための取組
児童一人一人が認められ、お互いに相手を思いやる雰囲気づくりに学校全体で取り組みます。また、教師一人一人が分かりやすい授業を心がけ、児童に基礎・基本の定着を図るとともに学習に対する達成感・成就感を育て、自己有用感を味わい自尊感情を育むことができるように努めます。
道徳の時間には、命の大切さについての指導を行います。また、「いじめは絶対に許されないことである」という認識を児童がもつように、教育活動全体を通して指導します。そして、見て見ぬふりをすることや知らん顔をすることも「傍観者」として、いじめに加担していることを知らしめます。
(1) いじめを許さない、見過ごさない雰囲気づくりに努めます。
具体的な取り組みとして
@道徳の授業に自己肯定感を育てる学習を取り入れ,教科書及び副読本等を活用して心と心の連携を図る。
A縦割り班活動を通して他学年との心の連携を図る。
B各教科領域でグループ活動を積極的に取り入れ、仲間意識の構築を図る。
(2) 児童一人一人の自己有用感を高め、自尊感情を育む教育活動を推進します。
具体的な取り組みとして
@一人一人が活躍できる学習活動
「健康な心や体つくりなどの基本的な生活習慣の定着は学習を支える生活基盤となるものである。」という立場に立ち,以下の教育活動を推進します。
・縦割り班活動での異学年交流の充実
・児童の自発的な活動を支える委員会活動の充実
・児童が主体的に取り組める学習活動の工夫
A人との関わり方を身に付けるためのトレーニング活動
ソーシャルスキルトレーニングを行い,自分と他人では思いや考えが違うことに気付かせ,認められる自分が存在することを感じさせ,自尊感情を育みます。
B安心して自分を表現できる年間カリキュラムの作成
年間カリキュラムにおける活用する力の項目や内容を明確にし,見通しをもって学習に取り組める発問や指導方法を工夫します。
C人とつながる喜びを味わう体験活動
友達と分かり合える楽しさやうれしさを実感できる確かな力の育成と,相互交流の工夫を行うことでコミュニケーション力を育成します。また,学校行事や児童会活動,総合的な学習の時間や生活科における道徳性育成に資する体験活動の推進を行います。
3 いじめの早期発見・早期解決に向けての取組
(1)いじめの早期発見のために、様々な手段を講じます。
ア 「いじめはどの学校でも、どの児童にも起こりうるものである。」という基本認識に立ち、全ての教員が児童の様子を見守り日常的な観察を丁寧に行うことにより、児童の小さな変化を見逃さない鋭い感覚を身に付けます。
イ 様子がおかしいと感じた児童がいる場合には、学年団や生徒指導委員会等の場において気付いたことを共有し、より大勢の目で当該児童を見守ります。
ウ 様子に変化が見られる場合には、教師が積極的に働きかけを行い児童に安心感をもたせるとともに問題の有無を確かめ、解決すべき問題がある場合には、「教育相談活動」で当該児童から悩み等を聞き、問題の早期解決を図ります。
エ 「学校生活アンケート」を年5回(6月・7月・9月末・11月・1月)行い、児童の悩みや人間関係を把握し、いじめゼロの学校づくりを目指します。
(2)いじめの早期解決のために、全職員が一致団結して問題の解決にあたります。
ア いじめ問題を発見したときには、学級担任だけで抱え込むことなく、学校長以下全ての教員が対応を協議し、的確な役割分担をしていじめ問題の解決にあたります。
イ 情報収集を綿密に行い、事実確認をした上で、いじめられている児童の身の安全を最優先に考え、いじめている側の児童に対しては毅然とした態度で指導にあたります。
ウ 傍観者の立場にいる児童たちにもいじめているのと同様であるということを指導します。
エ 学校内だけでなく各種団体や専門家と協力をして解決にあたります。
オ いじめられている児童の心の傷を癒すために、スクールカウンセラーや養護教諭と連携を取りながら、指導を行います。
カ 犯罪行為として取り扱われるべきいじめについては、教育委員会及び所轄警察署等と連携して対処します。
(3)家庭や地域、関係機関と連携した取組
ア 中学校区の連携を密にし、小中学校の9年間を通して子どもを見守っていきます。
イ いじめ問題が起きたときには家庭との連携をいつも以上に密にし、学校側の取組についての情報を伝えるとともに、家庭での様子や友達関係についての情報を集めて指導に活かすようにします。
ウ 学校や家庭にはなかなか話すことができないような状況であれば、スマイルいせなどの相談窓口の活用も検討します。
4 いじめ問題に取り組むための組織
(1)学校内の組織
いじめの防止等を実効的に行うため、次の機能を担う「生徒指導委員会」を設置します。
<構成員>
校長、教頭、生徒指導担当、学年代表、養護教諭、スクールカウンセラー
<活動>
@いじめの早期発見に関すること(アンケート調査、教育相談等)
Aいじめ防止に関すること。
Bいじめ事案に対する対応に関すること。
Cいじめが心身に及ぼす影響その他のいじめの問題に関する生徒の理解を深めること。
<開催>
月1回を定例会とし、いじめ事案発生時は緊急開催とします。
(2)家庭や地域、関係機関と連携した組織
緊急な生徒指導上の問題が発生した場合は、その場の適切な処置をとるとともに教頭に報告します。教頭は、校長に報告し、校長の指示により敏速に支援体制をつくり、対処します。状況によっては緊急生徒指導委員会を開催し迅速な対応を行います。
5 重大事案への対処
生命・心身又は財産に重大な被害が生じた疑いや、相当の期間学校を欠席することを余儀なくされている疑いがある場合は、次の対処を行います。
ア 重大事態が発生した旨を、伊勢市教育委員会に速やかに報告します。
イ 教育委員会と協議の上、当該事案に対処する組織を設置します。
ウ 上記組織を中心として、事実関係を明確にするための調査を実施します。
エ 上記調査結果については、いじめを受けた児童・保護者に対し、事実関係その他の必要な情報を適切に提供します。
6 学校評価における留意事項
いじめを隠蔽せずいじめの実態把握及びいじめに対する措置を適切に行うため、次の2点を学校評価の項目に加え、適正に自校の取組を評価します。
ア いじめの早期発見に関する取組に関すること。
イ いじめの再発を防止するための取組に関すること。